2015-05-31

テント担いでいっぺんに歩いてきた!大峰奥駆道(吉野~熊野本宮) 3日目 行者還小屋-天狗の稽古場

テント担いでいっぺんに歩いてきた!大峰奥駆道(吉野~熊野本宮) 1日目はこちら

テント担いでいっぺんに歩いてきた!大峰奥駆道(吉野~熊野本宮) 2日目はこちら


3日目の行程 行者還小屋-天狗の稽古場 CT12時間

今日は4時半から行動開始。
もうこの時間になると、日の出前といえヘッドライトがいらないぐらい十分に明るい。
天気もいいし、絶好の山行日和。
陽が昇る前の最高の時間

最高の一日の始まり

朝日を受ける木々

オオヤマレンゲ

あっという間に陽が昇る

今日のルートはまず、近畿最高峰の八経ヶ岳を目指す。
奥駆出合からは歩きなれた定番ルート。
長い一日になりそうなんで、ゆっくりペースで高度を稼ぐ。
それにしても、暑い。


弥山小屋が見えてきた。
雲一つない、きれいな空

せっかくなんで、ここでコーラーを頂く。

いつもの立ち枯れたち

この山旅の最高地点に到着


八経ヶ岳からの眺望
水晶谷の吸い込まれそうな感じが美しい


八経ヶ岳の次は釈迦ヶ岳を目指す。
木の根っこかと思ったら、にょろやん。

バイケイソウがいっぱい。
この縦走路は大峰の色々な表情が見れてすごい楽しい。
アルプスにも決して負けていない。
森林限界は越えないけど、その分 気持ちいい森歩きが続く。

楊子ノ宿小屋
水場は確認しに行ってない。

鳥の水
前日までの雨のおかげか、たっぷり冷たくておいしい水が流れていた。
30秒もしないうちに1リットル水筒が満タンになるぐらい。

これはかっこいい。
やっぱ大峰はすごい!

八経ヶ岳から釈迦ヶ岳の間は見どころがいっぱい

鎖場もあって

キレットっぽい雰囲気もあって

ほんと、どこの山域を歩いてるんだっけ。と思ってしまうほど。

そして、もうすぐ釈迦が岳

3週間ぶり?の釈迦ヶ岳
この前 来た時、この辺で携帯の電波(ソフトバンク)がつながるのを確認してたんで、
ここで電源を入れて、補給タイム。

水量たっぷりの隠し水。
この水もうまい。

本日の目的地の深仙小屋
ここでテントを張ろうと思っていたけど、まだ時間が早い。
もうちょっとだけ歩こう。

ここから先は 南奥駆
ってことは、半分は来たんかな
ここからは後半戦やな。

それにしてもいい天気や。
ところにより、悪くなるみたいな予報やけど、行動中はもちそうや。

天狗の稽古場に到着

平坦な草地で気持ち位場所。
すぐそばにはヌタ場もあるから、動物たちもよく来るんやろうな。
地図にもクマ・カモシカって書いてあるし。

そして
ここに到着したぐらいから、嫌な雲が流れてきた。風も出てきてちょっと荒れそうな予感。
無理な行動はやめて、
この辺の安全そうな場所でビバーグすることに。

早い目にご飯を食べて、テントに潜り込む。

陽が落ち始めて、まだ早い時間に
頭の上の方の先で、ドスっと重い足音がなる。
テントで寝てる時って、ほんま足音がよく聞こえる。

「おっと」これはデカイ生き物やん。
とりあえず、ラジオを付けて、鍋をガチャガチャして、アピール。
たまにガチャガチャ金属音を鳴らしながら寝袋で就寝タイム。

0時ごろ激しい雨で目が覚める。
テントをバシバシと叩きつける大雨。
明日もいい天気の予報やし、テント撤収までにやんでくれたらいいなと思いながら寝る。

風も強く、テントがひしゃげて、テントの側面が体の上に乗ってくる。
寝てられへんぐらいの雨風。
でも、テントの中は快適。

天気予報でも聞こうかとラジオをつける。

しばらくすると、遠くの方で雷がゴロゴロと鳴りだした。
少しづつ近づいてくる雷。

ラジオにノイズが走ったら、空が光る、そして落ちる。
近づいてくる雷。
ラジオにノイズが走るたびに、心臓がバクってなる。
ノイズがなった瞬間に空が光り、即座にガラガッシャーンとすぐ近くに落ちる。

もう、生きた心地がしない。
ここに落ちたら終わりやん。

ラジオのノイズが走るたびに、心臓がバクバクするから電源をきる。
この状態で、雷が来るタイミングがわかっても仕方がない。

近くの高い木から保安距離を取って、テントを張ったけども
その距離が適切やったんかどうかめっちゃ不安になってくる。
もう、神様の存在を信じて、自分の運も信じるしかない。

永遠に続くんちゃうかなと思った、長い時間が経過したあと、雷の音が東の方へ抜けていった。
雨もおさまってきた。

なんか、わからんけど、助かったな。
生きてるって事に感謝やな。

この晩の天気は
今風に言えば、
寒気が入り込んだことにより大気が不安定になり、強い風を伴う雷雨になった。で片付くんやろうけども、

この場所は「天狗の稽古場」
一晩中、2匹の天狗が暴れまわっていて。
風を起し、雨を降らせ、雷を生んだ。

昔から、そんな場所やったから、こんな名前がついたんやろう。
全部、俺の想像やけども。
それにしても恐ろしい夜やった。


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